紬屋瑠璃猫について

story about rurineko

この日本では美しい布が沢山織られてきました。

四季がはっきりとした、起伏の多い、東西南北に広がった島国である日本では、人々は縄文の太古からその豊かでもあり厳しくもある自然の万物と折り合いをつけながら暮らしてきました。
暑く湿度の高い夏は、汗を吸い、風を通す衣服を。
寒く乾燥した冬は、温かい空気を含んだ衣服を。
その季節に合わせて、大切に使い、次の世代に譲り、永い時を超えて使えるように、一枚の布を縫っては解き、縫っては解き、季節に、人に沿うように仕立てていったのです。

もちろん夏に合わせた布、冬に合わせた布、というように、様々な布も織られてきました。
それが、各地方の名産品となり、各地域の発展を作り出しました。
様々な風合いの、様々な織物に、染織の技法が施された美しい衣服が人々の身を飾ります。
その衣服は「きもの(着るもの)」とされ、男女、貴賤の差がほとんどない、シンプルなデザインのものがここ日本ではずっと好まれてきたのです。

「きもの」は、シンプルであるがゆえに素材の良さや、柄の善し悪しが分かりやすく、サイズの調整もしやすく、誰にでも譲れると言う利点があるのが特徴です。
高貴な身分の者たちは豪華な素材で豪華な染を施した「きもの」をまとい、下々の者たちはそれぞれが手に入れる事ができる「きもの」を身にまとっていました。
そこには物と人とですら分け隔てなく愛し、男も女もそれぞれの差異を認め合い、尊重しあい、身分の違いはあれど同じ人間同士として支えあい、自然の中で、自然の恵みを感謝していただき、余計な搾取をしない知恵があります。
その豊かさを持続させるように丁寧に暮らしは紡がれてきたのです。
その知恵と工夫は私たち日本人の財産です。

そしてそれこそが私たちが誇りを持って世界に発信できる、先人たちから受け継いだ文化であり、縄文から続く文明で、これを絶やすことなく100年先、200年先まで伝えていく必要があるのではないでしょうか。
その答えの一つとして、私たちは紬屋瑠璃猫を立ち上げたのです。